- エアコン掃除は意外と簡単!プロが手順とやり方を徹底解説|家でエアコンクリーニングを行う際に必要な道具とカビの予防法を紹介
エアコン掃除は意外と簡単!プロが手順とやり方を徹底解説|家でエアコンクリーニングを行う際に必要な道具とカビの予防法を紹介
エアコンから出る風には、目には見えないホコリやカビが含まれている可能性があります。「エアコンの掃除って難しそう…」と思っている方も多いかもしれませんが、実はコツさえ掴めば、自分でも意外と簡単にきれいにできます。
エアコンは、冷房・暖房ともに一年を通して活躍する家電。使い続けるうちに内部に汚れがたまり、カビ臭さを感じるようになることも。そのまま放置していると、汚れた空気が部屋中に広がり、健康への悪影響が心配されます。
この記事では、プロの視点から家庭でできるエアコン掃除の手順をわかりやすく解説。必要な道具やカビを予防する方法についても詳しく紹介します。エアコンを清潔に保つことで、快適な空気環境が整い、機器の寿命延長や電気代の節約にもつながりますよ。
主なポイント
- エアコン内部の汚れは、健康に悪影響を与える恐れあり
- 適切な道具と正しい手順があれば、自宅でも効果的に掃除が可能
- 定期的なお手入れでカビの発生を予防できる
- プロも実践する簡単な手順で、効率よくしっかり清掃できる
- フィルターだけでなく、内部のクリーニングも重要
- 清潔なエアコンは電気代の節約にもつながる
エアコン掃除が必要な理由とその効果について

エアコン掃除は、健康と家計を守るために欠かせない大切なメンテナンスです。エアコンは私たちの暮らしに欠かせない家電ですが、掃除を怠るとさまざまなトラブルの原因になります。内部にたまった汚れは、空気の質を悪化させるだけでなく、エアコンの性能や寿命にも大きな影響を与えます。
健康面への影響とアレルギー対策
汚れたエアコン内部は、ホコリやカビ、細菌が繁殖しやすい環境です。これらの有害物質が室内に放出されると、アレルギー症状や呼吸器系の不調を引き起こすリスクがあります。特に小さなお子様や高齢者、アレルギー体質の方にとっては、深刻な健康被害につながることも。
定期的な掃除によってこうした有害物質を取り除くことで、空気の質が改善され、家族全員の健康を守ることができます。清潔なエアコンから送られる空気は、鼻や喉、目などの粘膜への刺激も軽減されます。
電気代の節約と冷暖房効率の向上
エアコン内部や吹き出し口にホコリが詰まると、空気の流れが妨げられ、設定温度に到達するまでに余計なエネルギーを消費します。これが、電気代の増加につながる大きな要因です。
エアコンの状態 | 冷暖房効率 | 電気代への影響 |
---|---|---|
清潔な状態 | 100% | 標準 |
軽度の汚れ | 約80% | 約10%増加 |
重度の汚れ | 約60%以下 | 約25%以上増加 |
定期的に掃除を行うことでエアコン本来の性能が発揮され、効率的に室内を冷やしたり暖めたりできるようになります。その結果、月々の電気代を10〜25%程度節約できる可能性があります。
エアコンの寿命を延ばす効果
汚れがたまったエアコンは常に負荷のかかった状態で稼働するため、部品の摩耗が早まります。定期的な掃除で内部を清潔に保つことで、機器への負担が軽減され、エアコンの寿命を最大2倍近く延ばすことも可能です。これは、長期的に見ると経済的に大きなメリットになります。
エアコン掃除は見た目をきれいにするだけでなく、健康を守り、省エネに貢献し、そして、エアコンを長く使うための大切なケアなのです。
エアコン掃除のベストなタイミングと頻度
快適な室内環境を保つためには、エアコン掃除のタイミングを知っておくことが大切です。エアコンは一年を通して使用されるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
最近の製品の中には「10年間掃除不要」と謳われるものもありますが、それは内部クリーニングの話。フィルターや外装の清掃は、もっとこまめに行う必要があります。
エアコンの内部クリーニングは、基本的に1〜2年に1回が目安ですが、使用頻度や設置環境によって調整することが重要です。適切なタイミングで掃除を行うことで、エアコンの性能を最大限に引き出し、快適な空間を保つことができます。
シーズン前後の掃除がおすすめの理由
エアコン掃除に最適な時期は、冷房シーズン前の春(4〜5月)と暖房シーズン前の秋(10〜11月)です。本格的に使用を開始する前に内部のしっかりキレイにしておきましょう。
特に梅雨明けから夏本番にかけては湿気が多く、カビが繁殖しやすいため、その前に掃除をしておくと、臭いや空気の質の悪化を防ぐことができます。
使用環境別に見るおすすめ掃除頻度
エアコンの掃除頻度は、家庭環境によって大きく変わります。目安としては、フィルター掃除は2週間に1回が理想ですが、次のような場合はよりこまめな清掃が必要です。
- ペットがいる家庭:毛やフケが多いため、週1回
- 喫煙者がいる家庭:タバコのヤニが付着しやすいため、10日に1回
- 花粉の多い地域:花粉シーズン中は週1回
- 道路沿いの住宅:排気ガスや粉塵が入りやすいため、10日に1回
内部クリーニングは、使用頻度が高い環境や上記のような環境では年1回行うことがおすすめです。使用が少ない場合や空気のきれいな環境では2年に1回程度で十分です。
定期的な掃除習慣を身につけることで、エアコンを長持ちさせ、いつでも清潔で快適な空気を保つことができます。カレンダーやアプリに掃除予定を記録するなど、計画的に取り組むことが大切です。
家庭でエアコンクリーニングを行う際に必要な道具一覧
エアコン掃除に必要な道具は、実は特別なものばかりではありません。自宅にある日用品や、手頃な価格で揃えられるものが多く、事前に準備しておけば効率よく掃除が行えます。
ここでは、エアコン掃除に必要な基本のアイテムから、より専門的な道具までをわかりやすく紹介します。
基本的な清掃道具と代用品
エアコン掃除の基本アイテムには、ハンディタイプの掃除機、中性洗剤(食器用洗剤でOK)、スプレーボトル、マイクロファイバークロスなどがあります。汚れをかき出すための使い古した歯ブラシや、水滴を拭き取るタオルも忘れずに必須です。
掃除の下準備として、床や壁の保護用マスカーフィルムやゴミ袋も用意しておくと安心です。また、エアコン内部の細かい部分を掃除する際には、柄の長いスポンジやブラシが役立ちます。
家にあるもので代用できるアイテム
家庭にあるものを使用し、便利な掃除道具を手作りすることも可能です。例えば、割り箸にキッチンペーパーを巻きつけて輪ゴムで固定すれば、隙間掃除にぴったりの「お掃除棒」に。使い古しの歯ブラシはフィンの間の汚れ落としに使用できます。
また、100円ショップでもエアコン掃除に使える便利なグッズが多く販売されています。隙間ブラシ、スポンジ、マイクロファイバークロス、スプレーボトル、養生テープなどは、コスパも良くおすすめです。特に、細長いブラシや曲がるタイプのブラシは、エアコン内部の届きにくい場所を掃除する際に非常に便利です。
専門的な掃除に役立つオプション道具
より本格的に掃除をしたい方には、エアコン専用の洗浄スプレーの使用がおすすめです。除菌やカビの分解効果があり、内部のしつこい汚れにも効果を発揮します。
さらに、ノズル付き掃除機アタッチメントや高圧洗浄スプレーがあれば、よりプロに近い仕上がりに。また、アルミフィンを整える「フィン用コーム」も、効果的なお手入れに便利です。
市販のエアコン洗浄スプレーの選び方
市販のエアコン洗浄スプレーを選ぶ際は、「除菌・防カビ効果」のあるものを選ぶと効果的です。また、「ノンアルコールタイプ」は樹脂部分を傷めにくく、使用後の「すすぎ不要タイプ」は、水を使えない場所での掃除に適しています。
エアコンの汚れ具合や種類に適した製品を選ぶことが重要です。
エアコン掃除の手順:初心者でも簡単にできるフィルター清掃を徹底解説

エアコン掃除の中でも、フィルター清掃は初心者でも簡単にできる作業です。ホコリやゴミが詰まると冷暖房効率が下がるだけでなく、カビの原因にもなります。快適な空気を保つためにも、定期的なお手入れが大切です。
ここでは、フィルター清掃の基本手順をわかりやすく紹介します。
フィルターの正しい取り外し方
まず、必ずエアコンの電源を切ってから作業を始めましょう。安全が第一です。前面パネルを開く際は、両手で左右を持ち上げてゆっくり開けます。フィルターは軽く持ち上げるようにして取り外しましょう。
掃除機と水洗いによる基本の清掃
取り外したフィルターは、表面から掃除機でホコリを吸い取ります。裏側から吸うとホコリが奥に詰まってしまうため、必ず表側から行いましょう。
その後、裏側からシャワーで水洗いします。汚れが落ちにくい場合は、水1リットルに対し中性洗剤を2〜3滴加えた水で洗浄しましょう。
汚れの程度に応じた洗浄方法
汚れの程度 | おすすめの洗浄方法 | 必要な道具 | 所要時間 | 注意点 |
軽度(ホコリ) | 掃除機+水洗い | 掃除機・水道水 | 約5分 | 強い水圧は避ける |
中度(油汚れ) | 中性洗剤で軽く洗う | 中性洗剤・スポンジ | 約10分 | 強くこすらない |
重度(油・タバコのヤニ) | 洗剤に10分浸け置き | 中性洗剤・歯ブラシ | 約20分 | ネットを傷つけない |
頑固な汚れ | ぬるま湯での浸け置き洗い | 中性洗剤・使い古しの歯ブラシ | 約30分 | 熱湯は使用しない |
フィルターの乾燥と装着時のコツと注意点
洗浄後は、タオルで水気を軽く取り、風通しの良い日陰でしっかりと自然乾燥させましょう。濡れたままの状態で取り付けるとカビが発生する場合があります。直射日光はフィルターを変形させる恐れがあるので避けてください。
完全に乾いたら、取り外したときと逆の手順で装着します。向きが分かるよう、外す前に写真を撮っておくと安心です。最後に「カチッ」と音がするまでしっかりはめ込みましょう。
エアコン掃除の手順:本体内部のクリーニング方法
フィルター掃除に加えて、本体内部の汚れも定期的に取り除くことで、エアコンの性能をより長く保つことができます。内部にはカビやホコリがたまりやすく、放置すると臭いや健康被害の原因にもなります。
ここでは、安全に進めるための手順と道具の使い方を解説します。
カバーの取り外し方と注意点
まずは電源プラグをコンセントから抜いて、完全に電源をオフにしておきましょう。フィルターを外した後、多くの機種ではカバーを固定しているネジを外す必要があります。ネジを無くさないよう注意してください。
熱交換器(アルミフィン)の掃除方法
エアコン内部の熱交換器(アルミフィン)は、薄い金属板が並んでいる部分です。デリケートな構造のため、掃除の際は柔らかいブラシや掃除機の弱モードを使用します。
軽くホコリを吸い取った後、エアコン用洗浄スプレーを使って清掃します。汚れがひどいときは、中性洗剤を薄めた液を霧吹きで吹きかけ、柔らかい布で水分を拭き取ります。水が残らないよう丁寧に仕上げましょう。
アルミフィン掃除の注意点
アルミフィンは非常に曲がりやすく、強い力を加えると破損の原因になります。必ず一方向に優しく拭き取り、先の尖った道具の使用は避けましょう。
送風ファンの掃除方法と便利な道具
送風ファンにも汚れが溜まりやすく、空気のにおいや効率低下の原因になります。割りばしにキッチンペーパーを巻け、輪ゴムで固定した自作の「お掃除棒」を使用すると便利です。水で軽く湿らせてから使用すると、汚れがよく取れます。
羽の間や奥の部分は、スポンジや柔らかい布で丁寧に拭き取りましょう。汚れが頑固な場合は、中性洗剤を薄めて使用すると良いでしょう。
回転部分の掃除と安全な進め方
ファンの回転部分を掃除する際は、電源が切れていることを確認しながら行いましょう。手でファンを少しずつ回しながら、全体をムラなく清掃します。水がモーター部分に入らないよう、最後は乾いた布で丁寧に仕上げてください。
エアコン掃除の手順:ルーバーとカバーの清掃
エアコンのルーバーや外装カバーを清潔に保つことは、空気の質を維持するうえでとても大切です。吹き出し口は空気が最後に通る場所なので、ここが汚れていると内部を掃除しても効果が半減してしまいます。
ルーバーとカバーの清掃は、見た目の美しさだけでなく、風向きの正確さや送風効率にも影響します。
ルーバー(風向板)の取り外しと洗浄
掃除を始める前に、必ずエアコンの電源を切りましょう。多くのエアコンは、ルーバーを手で軽く引っ張って取り外せますが、無理に引くと破損の原因になります。
取り外し可能なタイプの場合は、ぬるま湯に中性洗剤を数滴加えた溶液を作り、柔らかいスポンジで表面を丁寧に洗います。特に溝や角の汚れに注意して掃除しましょう。

外装カバーの効果的な清掃方法
外装カバーはまず乾いた布でホコリを取り、その後、固く絞った布で表面を拭きます。頑固な汚れには、中性洗剤を薄めた水を使いましょう。洗剤が内部に入り込まないよう注意が必要です。
カバーの隙間や裏側には細かなホコリがたまりやすいため、細いブラシや細口ノズルの掃除機でしっかり取り除きましょう。静電気が発生しやすい部分は、帯電防止スプレーを軽く吹きかけると、ホコリの付着を抑えられます。
エアコンのカビ対策と予防法
エアコンのカビ対策は、私たちの健康に直結する重要なポイントです。汚れたエアコンから出る空気にはホコリやカビが含まれ、吸い込むと鼻や喉、目に炎症を起こすことがあります。適切な対策と予防法を知ることで、健康リスクを減らしながらエアコンの寿命を延ばすことができます。
エアコン内部でカビが発生する原因と仕組み
エアコン内部がカビの温床になる主な原因は、冷房運転中に発生する結露です。冷たい空気が熱交換器を通る際に水滴が付き、その湿気に室内のホコリが混ざることで、カビが繁殖しやすい環境が整います。
さらに、エアコンの内部は日光が当たらない暗所で、湿度や温度も一定に保たれやすいため、カビにとって最適な条件が揃っています。特に梅雨や夏の終わりに掃除をせず放置すると、カビは急速に増殖します。
結露を防いでカビを予防するテクニック
カビの発生を防ぐには、結露を減らすことが重要です。冷房使用後は、送風モードで10〜15分間運転し、内部をしっかり乾燥させましょう。
また、2週間に1回を目安にフィルターの清掃を行い、ホコリの蓄積を防ぐことも大切です。室内の湿度が高いとカビが繁殖しやすくなるため、湿度計を使って60%以下を保つよう心がけましょう。
長期間使用しない時期には、晴れた日に数時間運転し、内部を乾燥させてから電源を切ることで、休止期間中のカビ発生リスクを大幅に減らすことができます。
除湿運転の効果的な活用法
除湿モードは、カビ対策に有効な機能です。冷房使用後に30分ほど除湿運転を行うことで、内部の湿気をしっかり取り除けます。特に梅雨の時期には、タイマーを活用して就寝前に自動で除湿運転が始まるように設定すると効果的です。
市販のカビ防止製品の選び方と使い方
市販のエアコン用カビ防止製品には、スプレー、シート、設置型などさまざまな種類があります。スプレータイプは手軽ですが、電気部品には使えないため注意が必要です。
シートタイプは熱交換器付近に設置することで、長時間の防カビ効果が期待できます。選ぶ際は、抗菌・防カビ成分の含有量や持続期間をチェックしましょう。銀イオンや天然由来の成分を含む製品は、安全性が高く、小さなお子様やペットがいるご家庭にもおすすめです。
いずれも取扱説明書をよく読み、シーズン前の掃除と併せて使用することで、効果を最大限に引き出せます。
プロによるエアコンクリーニングと自分で行う掃除の違い
エアコン内部は構造が複雑なため、プロと自分で行う掃除には大きな違いがあります。フィルターや外装部分は自分で掃除可能ですが、内部の洗浄には専門知識と専用の道具が必要です。
自己流で分解清掃をすると、部品の破損や故障を引き起こすリスクがあります。また、正しく元に戻せなくなる場合も。何が自分にできるか、何をプロに依頼すべきかをしっかり見極めることが大切です。

プロのサービス内容と料金相場
プロのエアコンクリーニングには、簡易清掃と完全分解洗浄の2種類があります。完全分解洗浄では、エアコンを細部まで分解し、専用洗剤と高圧洗浄機で徹底的に汚れを除去します。一方、簡易清掃はフィルターや外装の軽い洗浄が中心です。
料金は地域やエアコンのタイプによって異なりますが、一般的には10,000円〜20,000円程度が相場です。壁掛け型は比較的安価で、天井埋め込み型は高額になります。抗菌コーティングや防カビ加工などのオプションを追加することも可能です。
DIYでは難しい専門的な清掃ポイント
自分で掃除する場合、手が届きにくい部分が多くあります。特に以下の箇所は、専門知識と専用の道具が必要です。
- 熱交換器(アルミフィン)の奥
- ドレンパンや排水ホースの内部
- 送風ファンの分解・洗浄
- 電気系統まわりの安全な清掃
これらの箇所はカビや汚れが溜まりやすく、素人が無理に掃除をすると故障の原因になります。プロは高圧洗浄機や専用洗剤を使って、エアコン内部の隅々まで安全かつ確実に清掃できます。
プロに依頼すべきケースの見極め方
以下のような状況では、プロによるエアコンクリーニングを検討しましょう。
状況 | 症状 | 推奨される対応 |
使用年数が3年以上 | 内部に汚れが蓄積している可能性が高い | 完全分解洗浄 |
カビ臭が強い | カビが奥深くまで繁殖している | 抗菌・防カビ処理付きクリーニング |
アレルギー症状が出る | ハウスダストやカビが原因の可能性 | 徹底的な内部洗浄 |
冷暖房の効きが悪い | 汚れによる効率低下 | 熱交換器の洗浄を含むクリーニング |
異音・異臭がする | 内部部品の劣化や汚れの可能性 | 点検付きのプロサービス |
前ペットのいる家庭・喫煙者のいる環境では、こまめにプロによるクリーニングを検討するのがおすすめです。
自分でできることと、プロに任せるべきことを見極めることで、エアコンを長持ちさせながら快適な室内環境を保つことができます。
エアコン掃除で避けるべき失敗と注意点
エアコンを掃除するつもりが、逆に故障を招くケースも少なくありません。ここでは、よくある失敗と注意点をご紹介します。
故障の原因となる危険な清掃方法
家庭用の高圧洗浄機は、水圧が強すぎて部品を破損させる恐れがあるため使用を避けましょう。強い酸性やアルカリ性の洗剤も電子部品を腐食させる危険があり、不適切です。
熱交換器はとても繊細な部品なので、強くこすらず、やわらかいブラシや布で優しく汚れを落としましょう。金属製のブラシや硬いスポンジは使わないようにしてください。
水の使い方と電気系統の注意点
掃除を始める前には、必ず電源を切りましょう。ブレーカーを落とすか、コンセントを抜いてから作業するのが基本です。通電中に水を使うと、感電や故障のリスクがあります。
水は最小限に抑え、霧吹きなどで少量ずつ使用します。特に基板やモーターなど電気系統には水がかからないよう細心の注意が必要です。掃除後はしっかり乾燥させてから電源を入れてください。
無理な分解によるリスクと対処法
エアコンの内部構造は非常に複雑です。特にインバーターや冷媒系統は素人が手を出すべきではありません。分解できるのは、基本的にフィルターと外装カバーまでと考えるのが安全です。
もし分解中に不具合が発生した場合は、無理に作業を続けず一度中断しましょう。部品の配置を写真に記録しておくと、元に戻す際に役立ちます。部品を紛失した場合は、メーカーに問い合わせて正規品を取り寄せましょう。
不安な場合や困難な作業は、無理せずプロに依頼することをおすすめします。無理な掃除で修理費が発生するより、事前にプロのクリーニングを利用する方が結果的に安く済むケースも多いです。
掃除後のエアコンメンテナンス方法
エアコンをきれいな状態で保つには、定期的なメンテナンスが欠かせません。ちょっとしたケアを続けることで、エアコンの寿命を延ばし、効率よく運転させることができ、電気代の節約にもつながります。

日常的なケアで汚れを防ぐポイント
冷房運転後は、送風モードに切り替えて10〜15分運転するのがおすすめです。これにより内部の湿気を取り除き、カビを抑えることができます。
また、フィルターの掃除は2週間に1回を目安に行いましょう。夏場や使用頻度が高い場合は、週に1回の確認が理想的です。さらに、湿度計を設置して室内の湿度を60%以下に保つことも大切です。
運転モードを使い分けて不調を防ぐ
エアコンの機能を最大限に活用するには、運転モードの使い分けが重要です。冷房後は送風モードで内部を乾燥させましょう。
また、季節の変わり目には、使用していない機能を短時間動かす「メンテナンス運転」がおすすめ。これにより、内部の不具合を防ぐ効果があります。梅雨の時期は、除湿モード(ドライ)で室内の湿度管理をすると快適に過ごせます。
長持ちさせるための使用上の工夫
エアコンに負担をかけない運転を心がけましょう。夏場の冷房は設定温度を28℃前後にすると、冷やしすぎを防ぎ、電力の無駄を減らせます。
風向きや風量を調整して、空気を効率よく循環させることで、室温を快適に保ちながらエアコンへの負荷も軽減できます。また、タイマー機能を活用して必要な時間だけ運転させるのもおすすめです。
特殊なケース:古いエアコンや特殊タイプのクリーニング方法
10年以上使用しているエアコンや、天井埋め込み型など特殊なタイプは、通常の掃除だけでは対応しきれない場合があります。それでも基本的な清掃を行うことで、ある程度の改善は期待できますが、状況に応じた対策が必要です。
古いエアコンの掃除ポイント
長年使用しているエアコンは、内部に汚れがかなり蓄積しています。新しい機種とは構造が異なるため、無理な分解は避けましょう。
フィルターの汚れがひどい場合は、中性洗剤を薄めた水に30分ほど浸けてから洗うと効果的です。熱交換器には専用のクリーナーを使い、やわらかいブラシで優しく汚れを落としましょう。
劣化部品の対処法
ゴムやプラスチック部品が劣化してひび割れたり変色している場合は、必要に応じて部品交換を。簡単なパーツなら自分でも交換可能ですが、難しい場合は専門業者に依頼するのがおすすめです。金属部分にサビが見られる場合は、早めに対処しましょう。
天井埋め込み型エアコンの掃除方法
天井埋め込み型のエアコンは構造が複雑で、取り外しも大変です。掃除の際は、周囲の天井や壁を傷つけないよう、養生テープなどで保護しましょう。
フィルターを外すときは、安定した脚立を使って安全に作業してください。内部の掃除は、伸縮式のブラシや細いノズル付きの掃除機などを使うと便利です。特殊タイプは無理な分解をせず、自分でできる範囲のメンテナンスにとどめるのが安心です。
まとめ:エアコン掃除は意外と簡単!日々のメンテナンスでキレイな状態を保ちましょう!
エアコン掃除というと難しそうなイメージがありますが、実は基本的な手順さえ押さえれば、自分でも十分にお手入れできます。フィルター掃除や送風モードの活用など、日常的なケアだけでもカビや汚れの予防に効果的です。
もちろん、内部の奥までしっかり掃除したいときや古い機種、特殊タイプのエアコンの場合はプロの力を借りるのが安心ですが、普段の掃除は意外と簡単。ちょっとした工夫と習慣で、キレイな空気と快適な暮らしをキープできます。
まずはできることから始めて、エアコンを長持ちさせながら、清潔で心地よい空間を手に入れましょう。
FAQ
エアコン掃除をする前に、しっかり確認しておきたいことはありますか?
はい。エアコンの型番や取扱説明書を事前に確認し、使用できる掃除道具や手順を把握しておくことが大切です。間違った方法で掃除を行うと、故障やカビの再発につながる場合があります。
家でエアコン掃除をする場合、どんな道具が必要ですか?
エアコン掃除を自分で行う場合は、掃除機、柔らかいブラシ、マイクロファイバークロス、中性洗剤、霧吹き、ビニールシート、脚立などがあると安心です。しっかり準備しておくと、作業がスムーズに進みます。
どのくらいの頻度でフィルター掃除をしたほうがいいですか?
フィルター掃除は2週間に1回が目安です。夏や使用頻度が高い時期には、週1回程度行うと効果的です。フィルターの汚れはカビの発生原因になるため、こまめな清掃を心がけましょう。
カビのニオイが気になるのですが、どんな対策をすればいいですか?
冷房後に送風モードを10〜15分使うだけで、内部の湿気を取り除けます。カビのニオイが取れない場合は、内部までカビが繁殖している可能性があるため、プロのクリーニングを検討すると良いでしょう。
エアコン掃除に関する知識が少ない初心者でも、自分で作業できますか?
はい。記事内で紹介しているような基本的な掃除であれば、特別な知識がなくても十分対応できます。まずはフィルター掃除など簡単なところから始めて、慣れてきたら内部の掃除にもチャレンジしてみてください。
ペットがいる場合、エアコン掃除の頻度は増やしたほうがいいですか?
ペットの毛や皮脂がフィルターや内部に入り込むことが多いため、掃除の頻度を増やすのがおすすめです。特にアレルギーのある方がいる場合は、エアコン内部のカビやホコリ対策をしっかり行いましょう。
次にエアコンを使う前にやっておくべき掃除はありますか?
はい。エアコンを久しぶりに使う前には、フィルター掃除と試運転を行いましょう。送風モードで内部を乾燥させてから運転すると、カビや異臭の予防に効果的です。